その「ふり返り」は、ただの反省会か?自己評価とメタ認知を混同するリスク

この記事のポイント
  • 自己評価:自分に点数をつける(結果の判定)
  • メタ認知:頭の中を観察する(プロセスの分析)
  • 「頑張った」を禁止すると、学びの解像度が上がる

学校現場で広まる「ふり返り」。しかし、多くの教室で「反省会」になってしまっている現実があります。その原因は、己評価とメタ認知を混同していることにあります。

結論

ふり返りの主役は「メタ認知」です。自己評価で終わらせず、自分の思考を「観察」する習慣を育てましょう。

「自己評価」と「メタ認知」の決定的な違い

この2つの違いを、視点の高さで整理してみましょう。

自己評価(ジャッジ)

「できた・できない」の判定。主観的な感情に左右されやすく、「次は頑張る」という精神論になりがちです。

メタ認知(モニタリング)

「どう考えたか」の観察。失敗をデータとして扱い、具体的な「次の一手」を導き出します。

魔法のルール:「頑張った」を禁止する

思考停止ワードに注意!
「頑張った」「しっかり」「楽しかった」

これらの言葉を禁止するだけで、子供は自分の行動を説明せざるを得なくなります。

例えば、算数の文章題でのふり返りを比較してみましょう。

【伸び悩む子の例(自己評価)】
「ミスをして悔しかったです。次は100点を目指して頑張ります。

【伸びる子の例(メタ認知)】
「途中で『何か変だぞ』と気づいた。位がズレていたので、定規を使って書き直したら正解できた。」

先生は「採点者」ではなく「通訳者」に

子供がメタ認知的な記述をしたとき、先生が「A評価」と採点するだけでは不十分です。「君は自分の迷いに気づけたね」と、その思考プロセスを価値づけることが、子供のメタ認知能力をさらに引き出します。

言葉が変われば、学びが変わります。明日から「頑張った」を卒業し、子供たちの「脳内実況」を応援してみませんか?